FileZillaは、SFTP(SSH File Transfer Protocol)をサポートする無料のオープンソースのFTPクライアントです。SFTPを使用することで、SSHを介して安全にファイルを転送できます。以下に、FileZillaを使用してSFTP接続を設定する手順を説明します。
1. FileZillaのインストール
まず、公式サイトからFileZillaをダウンロードしてインストールします。
外部:FileZilla公式サイト
https://filezilla-project.org/
2. サーバー側の設定
SFTP接続を行うためには、サーバー側でSSHが有効になっている必要があります。例えば、エックスサーバーを利用している場合、サーバーパネルにログインし、「SSH設定」をオンにします。また、公開鍵認証を使用する場合は、サーバー側で公開鍵を登録する必要があります。
パケットフィルター設定の追加:
VPSパネル>サーバー>パケットフィルター設定
VPSパネルにログインし、「パケットフィルター設定」を選択します。
パケットフィルター設定はON にします。
「パケットフィルター設定を追加する」ボタンをクリックし、フィルターとして「SSH」を選択して追加します。

SSHキーの生成とダウンロード:
VPS管理画面のサイドバーから「SSH Key」を選択し、「SSH Keyの登録」ボタンをクリックします。ファイル名を指定し、登録方法は「自動生成」を選択して登録します。その後、表示される「ダウンロードする」ボタンをクリックして秘密鍵(XXX.pemファイル)をダウンロードします。
公開鍵は、エックスサーバーVPS側に設定された状態となっています。

サーバー再起動の確認
Xserverの設定によっては、公開鍵を追加した後にサーバーのSSHサービスを再起動する必要がある場合があります。SSHサービスの再起動を試みるか、可能であればサーバー自体の再起動を試してみてください。
ローカルマシンでの秘密鍵の配置と権限設定:
ダウンロードした秘密鍵をローカルマシンの.ssh
ディレクトリに移動し、適切な権限(600)を設定します。
SSH接続の実行:
ターミナルで以下のコマンドを実行し、VPSサーバーに接続します。ssh -i ~/.ssh/秘密鍵ファイル名 root@サーバーのIPアドレス
ターミナルから正しくVPSサーバーにログインできることを確認します。
3. FileZillaでの設定
秘密鍵の登録:
FileZillaを起動し、メニューの「編集」から「設定」を選択します。

左側のメニューから「SFTP」を選び、「鍵ファイルの追加」をクリックします。
先ほど用意した秘密鍵ファイル(XXX.pemファイル)を選択します。FileZillaがサポートしていない形式の場合、変換を促すメッセージが表示されるので、「はい」をクリックして変換します。
補足:ローカルの鍵ファイルが隠しフォルダに格納されている場合の参照方法
Windowsの場合
エクスプローラーの設定変更
ファイルエクスプローラーを開く。
メニューの「表示」タブをクリック。
「表示/非表示」セクションで「隠しファイル」にチェックを入れる。
Macの場合
Finderの設定変更
Finderを開きます。
キーボードの Command + Shift + . キーを押します。
サイトの設定:
メニューの「ファイル」から「サイトマネージャー」を選択します。

「新しいサイト」をクリックし、以下の情報を入力します。
入力する情報は、XServerVPS>VPS管理>VPSパネル>VPS情報で確認してください。
プロトコル: SFTP – SSH File Transfer Protocol
ホスト: サーバーの標準ホスト名(例: xxx-xxx-xxx-xxx.static.xvps.ne.jp)
ポート: サーバーが指定するポート番号(例: 22)
ログオンタイプ: 鍵ファイル
ユーザー: サーバーのユーザー名(例: root)
鍵ファイル: 登録した秘密鍵ファイルを選択
設定が完了したら、「接続」をクリックします。
5. 接続の確認
初回接続時には、サーバーのホスト鍵を信頼するか確認するメッセージが表示されます。「常にこのホストを信用し、この鍵をキャッシュに追加」にチェックを入れ、「OK」をクリックします。これで、FileZillaを使用したSFTP接続が確立されます。
注意点
- サーバーによっては、SSHのポート番号がデフォルトの22から変更されている場合があります。
- 秘密鍵の形式がFileZillaでサポートされていない場合、PuTTY形式(.ppk)に変換する必要があります。
これらの手順を踏むことで、FileZillaを使用して安全にSFTP接続を行い、ファイルの転送が可能となります。
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